@article{oai:setsunan.repo.nii.ac.jp:00001298, author = {鳥居, 祐介 and TORII, Yusuke}, issue = {27}, journal = {摂大人文科学, The Setsudai Review of Humanities and Social Sciences}, month = {Jan}, note = {ブーツ・ライリー(Boots Riley)が初の監督・脚本を務めた劇場公開映画『ソーリー・トゥ・ボザー・ユー(Sorry to Bother You)』(2018)について、作品本編、書籍版の脚本(2014)、公開時のメディア報道やレビュー、ライリーの過去のインタビューや音楽家・著述家としての作品群を資料とし、作品の意義と社会的影響を考察する。本作品は近年の黒人映画の隆盛という文脈の中で解釈され評価される傾向にあるが、通常の黒人映画のカテゴリーには収まらない極めて異色の世界観と政治的ビジョンを備えている。資本主義のディストピアとしての現代アメリカにおいて民衆の抵抗はいかに可能かという問いが作品の主題であり、人種問題はあくまでそのディストピアの構成要素の一つである。アフロセントリックな現代アート、企業広告への破壊活動、メディアを通じた告発キャンペーンなど様々な抵抗の形が物語を通じて模索されるが、最終的には労働現場におけるストライキという古典的な戦術が、人種アイデンティティによる分断のない労働者階級のユートピア的連帯をもたらすものとして提示される。こうしたある種時代錯誤的ともみえる政治的ビジョンが、風刺コメディー映画の形をとって広く現代の世に問われたことの意義は大きい。}, pages = {57--74}, title = {『ソーリー・トゥ・ボザー・ユー(Sorry to Bother You)』(2018) にみる現代アメリカのディストピアとユートピア}, year = {2020}, yomi = {トリイ, ユウスケ} }